4月9日(土) 参加者:13名 天気:晴れ
今回のフィールドは苫小牧市植苗にある「植苗病院」周辺に広がる雑木林だ。
「病む人と出会い 病む人を支え 病む人に学ぶ」という理念を掲げる同病院は、「森林療法」を施す病院としても注目されている。「森林療法」とは、森の中に入ることで自律神経失調の改善を図るというものだ。森の精気にトランキライザーの効能を期待する…。我々自身が多かれ少なかれ実感しているところである。
今日は札幌ウッディーズと苫東ウッディーズという「兄弟」グループの協働作業である。
双方で20人ほどのメンバーが林内に散って、除・間伐にあたる。
札幌ウッディーズの作業区域は、
伐倒対象木に予め目印のテープがつけられているので、着々と作業が進む。
我々の仕事は伐倒木の枝払いと玉切りまで。
集積・搬出は
患者さんが作業療法の一環として行う。
久しぶりに参加した山田プロが
見事な伐倒術を見せてくれた。
伐倒方向を慎重に見極め、
隣接する木々の両側から
複雑に張り出し交叉する枝に
割り込むようにして倒していく。
それも、
傾き木を重心線に逆らい方向をずらして
次々と倒していくのだから、
見ていて酔いしれる。
この日、Kさんがチェーンソー初トライ。感想を聞くと、「本当はノコが好きなんです。」とのこと。
しかし、チエーンソーの快感を知ってしまって、いつまで「手ノコ派」でいられるかなぁ。
ホラ、
つい先ごろまで、おっかなびっくりだったWさんが手慣れた物腰でチエーンソーを操っているよ。
それにしても、苫東の雑木林はいつ来ても気持ちイイ。
コナラの小・中径木が優勢な林内は見通しが良く、
林床を枯れ葉が敷き詰め、
草丈の低いエゾミヤコザサが彩りを添える。
時折、目にとまる黄色は慎ましく咲くナニワズの花である。
暖かい日差しと笹を揺らして吹き抜ける風が心地好い。
残雪が山肌を覆う札幌からやって来た我々を、苫東の春が暖かく迎えてくれた。
(文・写真:高川)