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平成27年11月28日(土) 第10回山林調査(山林施業計画策定)ワーキンググループ 天候:曇り 参加:11人

この日は雪が積もっていました。降り出しは平年より遅かったものの、一気に積もりました。車を止めるだけでも大変です。

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この日は高川山林の山林調査を行いました。
皆さん紙を持っていますが、これは高川山林の空中写真を見ているのであり、聖歌を歌っているわけではありません。ケガをしないように、準備運動を行いました。寒いと体がこわばり、ケガのリスクも高まるため、皆さん気合が入っています。

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残された標準地は二つでしたので、二班に分かれて作業を行いました。私は小屋近くの林分を担当する班に入りました。

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小屋のすぐ真上の林分は手前では間伐が入っていることもあり、遊歩道近くと奥では林相が著しく異なるため、斜面方向に細長い標準地(水平距離で50m×20m)を取りました。水平距離は、三角関数の式から算出します。傾斜角と斜距離から水平距離を一目で見れる換算表がありますので、現場ではそれを使用しました。

基準点を設定し、そこから長方形の区画を取りました。班は二手に分かれ、並行して区画内の調査木(胸高直径6cm以上の樹木)にラベルを張り、胸高直径を測りました。私は区画を取る組の一員として、標準値の区画の境界をビニールのリボンを外苑の木や笹に巻きつけていきました。「このリボンのついてる木より内側(リボンのついてる木は含まない)は調査対象だぞ」という意思表示です。
角には2本巻きつけます。もたもたしていると、調査木ラべリング組から「どこまで調査対象なのかわからないので早くテープつけて」と催促されました。なるべく早く境界線をはっきりさせなきゃいけませんね。

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葉っぱはすでに落ちてしまっていたので、樹種同定は難しかったです。樹皮や冬芽の形状や付き方から樹種を同定しました。我らの森林調査の師であるKN師匠によれば、樹皮の生皮も見分けるコツだそうです。アイヌの服の材料にも用いられているオヒョウの生皮を剥ぐと、繊維が刃物につくみたいです。また、季節によってはヤマグワの樹皮を傷つけるとオレンジ色の乳液が滲出するらしいです。写真の木は何なのかわかりません。私もまだまだ勉強不足です。

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樹高は測量用コンパスを使って、算出しました。コンパスを巧みに操るASさん。

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もう一つの班の様子。赤い服とひげが特徴的なKN師匠の指導の下、チェーンソー用耳当て付きヘルメット装備のFMさん、黄色いヤッケと白い帽子のMHさん達メンバーが着々と作業を続けていました。こちらの林分では、野球のバットの材料として有名なアオダモが高川山林において初めて見つかったそうです。KN師匠によれば、冬芽は近縁種のヤチダモに似ているそうですが、樹皮はヤチダモに比べてスベスベで、ブナみたいな感じになるそうです。ちなみに、立木ではわかりませんが、製材すると、アオダモよりヤチダモのほうが道管が著しく小さいです。ヤチダモおよびアオダモは同じトネリコ属ですが、ヤチダモはシオジ節、アオダモはトネリコ節に分類され、シオジ節の樹種は全体的にトネリコ節の樹種より道管が大きいという研究報告もあります。また、アオダモの切り枝を水に挿すと、水が青くなるそうです。おもしろそうですが、この林分に多くは生えてないらしいので自重しておきます。

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雪と枯れ木で、寒々とした冬の日本海。一昔前に流行ったジェロの「海雪」が思い出されます。奥地にいるメンバーを追って、岸壁のような斜面にいますが悲しみで愛を見失ってはいません。愛に満ちあふれています。

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頂上では、この山林のオーナーであるTMさん、そして私と同じ班であるITさんとSAさんが将来の計画について話し合っていました。この雪がなくなるころには私は北海道にはいませんが、この山林とウッディーズの活動はずっと続いていきます。ウッディーズフォーエバー。

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要領よく作業が進んだ結果、午前中で作業は終了し、私たちは小屋へと戻ってきました。豚汁もあり、あったかかったです。

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両方の標準地調査が終了したことにより、12/5の活動はなくなりました。これで本年度の活動は役員会・忘年会を除いて終了しました。ここからは内業に入り、年明けからは樹種ごとそして胸高直径ごとに集計して資源状況を定量化したりする集計作業に入るようです。あともう少しですが、学んでいきたいです。皆さんお疲れ様でした。

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(北原)

by woodies | 2015-11-28 23:00 | 活動記録  

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