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平成28年1月13日(水) 第11回山林調査(山林施業計画策定)ワーキンググループ 天候:晴れ 参加:6人

朝から天気もよく、今年初めての活動にふさわしい日となりました。今日は山林調査 WG が行われる日で、はるか小屋にいつもより少なめの 6 名が集結しました。話によると、小屋では年明け早々水道凍結による浸水があり、 TG さんが泊まり込みでストーブを焚き乾燥する一騒動があったそうです。さて、今回の作業内容は、 HP 上でもお知らせしていた、標準地調査の集計作業を室内で行います。

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これまで現地調査の際、各標準地内のある太さ以上の全ての木、 1 本ごとに樹種、直径、価値区分、その他必要な樹高などを測定・記録してきました。ただ、そのままの状態ではどんな木がどのくらいあって、どのサイズが多いのか、また、健全な木はどのくらいあるのかなど、林分の内容が分かりにくいので一度集計、整理する必要があります。集計とはいっても、ごく単純なもので、集計用に用意した罫紙に、出現した樹種と価値区分を記入し、直径欄に正の字をとってカウントするだけです。

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さて参加者6人がそれぞれ 1 つの標準地を担当し、早速作業開始です。この作業は単純ではありますが、一度集中力がとぎれると、またやり直しになってしまうという単純ゆえの不便さもあるわけで、「○○さんちゃんとやってますかー?」などという冷かしに、「話しかけるなー!」だとか応酬しながら作業を進めていきます。

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こうして集計が終わると、その結果をもとに再度、集計野帳といわれるものに移記、清書していきます。

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次に実測した樹高を直径毎に整理します。

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樹高は、直径と樹高の関係から、 1 本毎の材積(木の体積)を求め、林分全体のボリュームを推定するうえで重要な因子です。   これまでの WG では、斜面方位や尾根などの立地、過去の施業経過などを考慮し、広葉樹で 133 本、針葉樹で 24 本の樹高を測定しました。その結果、それぞれの林分の各直径に対応する樹高のおおよその傾向が見えてきました。

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相談の結果、斜面の向きなどにより、それぞれ示す傾向は多少違うものの、測定値全体を丸めて平均化しても極端な差はないだろうという結論になり、近似式にあてはめて直径毎に対応する樹高を針葉樹、広葉樹別に決定しました。

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次に先程の集計野帳の樹高欄に決定した樹高を記入し、材積表から一本毎の材積を読み取り、樹種毎の本数とを掛け合わせて、材積のトータルを計算します。これにて、標準地を代表林相とする林分の姿が見えてきました。

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このような経過から自分の手で導き出された数値というものには、やはり皆さん興味深々で、 ha 当たり本数と材積から平均単材積を求めて、自分なりの分析をする姿も見られました。 WG がまた新たな次元へとステップを踏みだした瞬間です。

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昼食は、 持参した弁当のほかKY さんが餅を持ってきて下さり、それをストーブで焼いて、チーズを乗せていただきました。ごちそうさまでした。

さて、昼食をはさんで最後の仕上げです。午前中は集計野帳をまとめたわけですが、今度はその野帳に標準地ごとの概況を記入した表紙をつける作業を行います。この表紙には、調査年度、林小班、林分の面積、人工林、天然林の別、標準地の大きさや内容、調査方法、 No テープ色、番号などなど、必要項目を記入していきます。

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このデータのよりどころは以前 WG で作成した、 TG 山林の各種情報を整理したカルテや、調査時にメモをとっていた項目などです。
本来であればこうした調査結果の整理は調査後に日をおかずやったほうがいいものです。調査した本人でも時間がたってしまえば記憶も覚束なくなるものです。今後調査を行うときにはこの点も頭に置きながら進めていきたいと思います。

一連の作業が終了し、調査結果の一通りの整理がつきました。次回は 2 月 20 日ですが、今回の調査結果を図表にしてよりわかりやすくし、それをもとに参加メンバーで今後の森林の取り扱いについてディスカッションしていきたいと思います。次回も大勢の方の参加をお待ちしています。

文、写真  笠倉

by woodies | 2016-01-13 23:00 | 活動記録  

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