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平成28年4月23日(土) 荒巻山林(山林調査)

第14回 山林調査
参加者9名
1.アカエゾマツ人工林調査(全林毎木)
2.天然林(広葉樹)の林況踏査
午前中は雨降り。カッパを着て強行するも、若手女性会員により華やいだ雰囲気。

巻山林において山林調査WGが行われました。
南区の山あいということで、山林までのアプローチの雪解けの進み具合が気になっていましたが、集合場所についたころにはMYさんが先発して様子をみてくれていました。若干の落ち枝や傾斜木があったものの、幸い残雪もさほどなく、駐車場まで車でたどり着くことができました。
午前中に雨が予報されていましたが、現地に到着したころは降っておらず、なんとか持ちこたえてほしいところです。

ずはミーティングから。本日は入会後間もない若手の女性会員が二人参加していることもあり、事務局長より当会が取り組んでいる山林調査の目的、目指すところ等について説明がありました。その後、私から当該山林の立地状況、及び面積等概況について、また調査の進め方、及び手法について持参した資料により説明を行いました。ちなみにアカエゾマツ人工林については、会の発足当初から関わっている林分で、ほんの若齢級の密の状態から手入れを続けて今日に至っています。現在、除間伐に一区切りついたところで、去年から他の山林で進行中の森林調査を当山林でも同じようにしっかりと行い、会自らの力により今後の方向性を見いだそうという、まさに今回がその実質的第一弾です。(過去に2度ほど標準地調査が行われている)

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ラジオ体操、KY活動の後、2班に分かれ、役割分担に応じ調査道具を配分します。
さぁ始めようというところで、想像よりも強めの雨粒に見舞われ、昔の山門跡にある破れ小屋にて雨宿り、しばらく様子を見ることに・・・しかし、皆の性分からそのままボーッとしているわけにもいかず、結局カッパを着て調査を強行することになりました。(スタート時にはMYさんとYNさんにアプローチの傾斜木等の整理をお願いしました)
平成28年4月23日(土) 荒巻山林(山林調査)_c0173813_21430801.jpg

今回の調査は、今までやってきた標準地調査とは異なり、全林毎木調査なるものを行います。
字面は難しそうですが、要は、対象林分の木を一本残らず測ってしまおうという単純明快なものです。全員で基本的な計測や調査木の表示方法について意識合わせをした後、約0.6haの林内に二班がそれぞれ散っていきます。
平成28年4月23日(土) 荒巻山林(山林調査)_c0173813_21430887.jpg
こで今後の山林調査WGの課題をあげてみたいと思います。その一つが参加人数についてです。山林の調査は主に立木(りゅうぼく)そのものの測定であって、調査に要する人員は大面積でないかぎり、基本的に1班2~3人という少人数で行うのが普通です。逆にそれ以上いると、二重調査や、遊んでいる人が出てきてしまったり、効率的でありません。
現時点では調査計測に関してオールマイティーの人材が少ないため、班編成を各員の能力に応じて行う際、融通がききません。そのため今後WGを行う際は、なんらかの公平な手段をもって参加人員を制限することが必要になるかもしれません。この点については、事務局で検討をお願いしたいところです。

の中、皆黙々と調査を続け、昼前にはおおよそ目処がつき、まだ薄暗い空のもと昼食をとることに。ところが食べ終わって何分もせずに、カッパを着て汗をかいたせいで寒くなってしまい、食後の歓談も早々に調査を再開することになりました。
午後からは、チーム内で役割分担をチェンジするなど単調な作業に変化をつけながら進めていきます。調査の経験がない方には、それぞれの作業が新鮮なことだったと思われます。今度はまた天気の良い日に是非参加してもらいたいものです。
14時前には毎木調査が終了。ざっと人工林植栽木のみのカウントをとってみたところ、740~750本で、3年前に設定した標準地の推定数量とさほど差がなく、均一な林相の中では、標準地調査も有用だということも分かってもらえたと思います。

調査に一区切りがついたところで、日も差してきて人工林に隣接する天然林の林況踏査を予定通り行うことにしました。
ところどころ残雪を縫うようにして30度近い傾斜の斜面を皆で登っていきます。
この天然林は、萌芽再生の二次林でシナノキの目立つ林相です。平均樹高は20m弱、ha当たり本数はみたてで1000本強。それなりに込んでいるので、形質は通直なものが多い。
山林の境界と思われる頂上付近には送電線があることが空中写真から分かっていましたが、意外にも送電線の手前に国有林の境界標があることがわかりました。(境界見出し標のあるマツは、あとで空中写真を見ると鮮明に写っていた)送電線なり国有林なりが隣接していることは境界線がはっきりしていることでもあり、今後の施業にはプラスになります。現時点では地籍の情報が整理できていませんが、いずれWGの一環として現地境界線の表示なども行っていければと思います。
雨上がりの空が広がる見晴らしの良い鉄塔付近にてしばし歓談後、山を下りWGは解散となりました。
午前中は予想よりも強い降りに見舞われもしましたが、結果的に当初予定していた作業は完了しました。今後、調査結果の集計を行い、そのデータを元に種々検討が行われていくことになります。またの皆さんの参加をお待ちしております。

文:笠倉 写真:高川


by woodies | 2016-04-23 23:59 | 活動記録  

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